リレーノッカーとは?ホッパーの粉体付着・閉塞に使うRKV/RKDの違いと選び方【2026年版】
ホッパーやサイロ、シュートの中で粉体が壁に付着し、流れが悪くなる。出口付近で閉塞し、作業員がハンマーで叩いて流している——こうした現場で検討される機器の一つがリレーノッカーです。
リレーノッカーは、圧縮空気を使ってピストンを作動させ、設備へ瞬間的な衝撃を与えるエアー式ノッカーです。EXENでは、ベースを介して衝撃を伝えるRKVバイブタイプと、対象側へ直接衝撃を与えるRKDダイレクトタイプを展開しています。
ただし、「ホッパーが詰まるなら、とりあえず一番強いノッカーを付ければよい」わけではありません。粉体トラブルには、壁面付着、ブリッジ、ラットホール、アーチングなど複数の状態があり、粉体の性質やホッパー形状によっては、振動や衝撃の与え方を誤ると期待した改善が得られない場合もあります。

30秒で分かる|リレーノッカーとは?
リレーノッカーは、圧縮空気の力でピストンを動かし、ホッパーやサイロ、シュートなどへ瞬間的な打撃を与えて、粉粒体の付着や閉塞を解消・防止するエアー式ノッカーです。
間接打撃
RKV バイブタイプ
ピストンがベース面を打撃し、その衝撃を設備へ伝える方式。
直接打撃
RKD ダイレクトタイプ
ピストンの衝撃を対象物へ直接伝える方式。
選定は粉体トラブル → RKV/RKD → 平面/曲面 → 打撃エネルギーの順で考えると整理しやすくなります。
まず確認|その粉体トラブルにリレーノッカーが合う?
商品型式を見る前に、現場で何が起きているかを整理します。EXENは粉体トラブルを、ブリッジ、アーチング、ラットホール、壁面付着などに分けて説明しています。

壁面付着
ホッパーやシュートの壁面へ粉体が付着し、残留量が増えたり流路が狭くなったりする状態。粘着性・吸湿性の高い粉体で発生しやすく、ノッカーの衝撃による付着解消が検討されやすい代表例です。
ブリッジ
出口付近で粉体がアーチ状に固まり、その上の粉が流れなくなる状態。リレーノッカーが有効なケースもありますが、粉体によっては振動を加えることでかえって密になり、閉塞が強くなることがあります。
ラットホール
中央部分だけ流れ、壁側の粉体が残るような状態。小型ホッパーではノッカーが使われる場合もありますが、粉体物性や設備サイズによってはブラスター等の別方式が適する場合もあります。
「人が叩けば流れる」はヒント
現場でホッパーを叩くと一時的に流れるなら、衝撃が有効である可能性はあります。ただし、どこを叩くか、必要な衝撃、板厚、粉体物性、ホッパー形状で必要なノッカーは変わります。人のハンマー作業をそのまま機械化する感覚だけで型式を決めないでください。
RKVとRKDの違い|最初にここを決める
EXENのリレーノッカーには、RKV(バイブタイプ)とRKD(ダイレクトタイプ)があります。名前だけでは違いが分かりにくいため、原理から整理します。
RKV=ベースを介した間接打撃
内部のピストンがノッカーのベース面を打撃します。その衝撃がベースからホッパー壁面などへ伝わり、付着・閉塞した粉粒体へ作用します。ピストン → ベース → 設備という間接打撃です。

RKD=対象物へ直接打撃
RKDは、ピストンの打撃を対象物へ直接伝える方式です。RKVがベースを介した間接打撃なのに対し、RKDはピストンから対象物へ直接衝撃を伝えるシリーズとして区別されています。

「RKDの方が直接叩くから必ず強い」という選び方はしません。例えば同じ30クラスでは、公式仕様上の打撃エネルギーはRKV30PBとRKD30PBのどちらも5.5~13.1N・mです。60クラスでも、RKV60PB/PBRとRKD60PBは20.6~49.0N・mです。シリーズ名より、設備へどう打撃を伝えたいかと必要な打撃域を分けて考える必要があります。
リレーノッカーを型式から比較する
RKVバイブタイプとRKDダイレクトタイプ、平面/曲面取付、打撃エネルギー帯を一覧で確認できます。
リレーノッカーの選び方|4ステップ
STEP1
粉体トラブルを特定する
壁面付着、排出口閉塞、ブリッジ、ラットホール、シュート残留のどれに近いかを確認します。リレーノッカー以外のフローエイド機器が適する可能性も残しておきます。
STEP2
RKVかRKDか
RKVはベースを介して設備へ衝撃を与える間接打撃型。RKDはピストンの衝撃を対象物へ直接伝えるダイレクト型。既存設備への取付構造、打撃位置、設備設計を踏まえて決めます。
STEP3
平面取付か曲面取付か
RKV60PBやRKV80PAは平面取付用ベースを標準装備するモデル。RKV60PBR / RKV80PARは丸型ホッパーなどの曲面取付用です。円筒・円錐形ホッパーでは末尾の型式まで確認してください。
STEP4
必要な打撃エネルギーを決める
型式が大きくなるほど打撃エネルギーは上がりますが、大きい型式ほど良いわけではありません。設備の板厚・容積・形状・粉体物性に対して過剰な打撃を選ぶと、設備への負担や騒音にもつながります。
RKVバイブタイプを比較
今回のExcelに入っているRKVシリーズ7機種を整理します。
| 型式 | 取付 | 打撃エネルギー | 質量 | 位置付け |
|---|---|---|---|---|
RKV30PB平面・小~中規模の基本候補 | 基本 | 5.5~13.1 N・m | 1.0kg | 平面・小~中規模の基本候補 |
RKV20P0.8kgの小型。小型容器・シュート候補 | 基本 | 4.3~8.3 N・m | 0.8kg | 0.8kgの小型。小型容器・シュート候補 |
RKV40PBRKV30PBより強い打撃域が必要な場合 | 基本 | 9.2~22.3 N・m | 2.5kg | RKV30PBより強い打撃域が必要な場合 |
RKV60PBR丸型ホッパーなど曲面取付向け | 曲面取付 | 20.6~49.0 N・m | 7.1kg | 丸型ホッパーなど曲面取付向け |
RKV80PARより大きな打撃域+曲面取付 | 曲面取付 | 45.1~109 N・m | 14.6kg | より大きな打撃域+曲面取付 |
RKV60PB平面取付・中~大型側 | 平面取付 | 20.6~49.0 N・m | 7.0kg | 平面取付・中~大型側 |
RKV80PA平面取付・大きな打撃域 | 平面取付 | 45.1~109 N・m | 14.5kg | 平面取付・大きな打撃域 |
RKDダイレクトタイプを比較
| 型式 | 打撃エネルギー | 質量 | 位置付け |
|---|---|---|---|
RKD60PB直接打撃・中~大型側の候補 | 20.6~49.0 N・m | 10.7kg | 直接打撃・中~大型側の候補 |
RKD30PB直接打撃の小型側 | 5.5~13.1 N・m | 1.7kg | 直接打撃の小型側 |
RKD40PB直接打撃・中間クラス | 9.2~22.3 N・m | 4.8kg | 直接打撃・中間クラス |
RKD80PA直接打撃・大型側 | 45.1~109 N・m | 18.4kg | 直接打撃・大型側 |
平面取付と曲面取付を間違えない
リレーノッカーでは、打撃エネルギーだけ見ていると取付仕様を見落とします。平面側はRKV60PB / RKV80PA、曲面側はRKV60PBR / RKV80PARです。丸型ホッパーの外周は曲面なので、メーカーが用意する曲面取付ベースを使うモデルが候補になります。

代表型式を用途別に見る
全11機種は上記比較表に載せています。ここでは小→大、平面→曲面、RKV→RKDを代表させた8機種を詳しく整理します。

RKV20P(バイブタイプ)
0.8kgの小型。小型容器・シュート候補
- 打撃エネルギー:
- 4.3~8.3 N・m
- 質量:
- 0.8kg
- 使用空気量:
- 0.04~0.10 L/回(ANR)
EXENも、小型の粉体容器やシュートなど、従来取り付けにくかった箇所への用途を挙げています。
購入前確認:設備の板厚・容積が小さい場合でも、打撃域が過不足ないかメーカー選定を確認してください。

RKV30PB(バイブタイプ)
平面・小~中規模の基本候補
- 打撃エネルギー:
- 5.5~13.1 N・m
- 質量:
- 1.0kg
- 使用空気量:
- 0.05~0.13 L/回(ANR)
打撃エネルギー5.5~13.1N・m。型式比較の起点になりやすいクラスです。
購入前確認:平面/曲面の区別は30PB単体ではなく、60以降で型式末尾(PB/PBR/PA/PAR)を確認します。

RKV60PB(バイブ・平面取付)
平面取付・中~大型側
- 打撃エネルギー:
- 20.6~49.0 N・m
- 質量:
- 7.0kg
- 使用空気量:
- 0.33~0.77 L/回(ANR)
平面取付用ベースを持つ60クラス。打撃エネルギー20.6~49.0N・m。
購入前確認:丸型ホッパーならRKV60PBRなど曲面取付型を検討してください。

RKV60PBR(バイブ・曲面取付)
丸型ホッパーなど曲面取付向け
- 打撃エネルギー:
- 20.6~49.0 N・m
- 質量:
- 7.1kg
- 使用空気量:
- 0.33~0.77 L/回(ANR)
RKV60PBと同じ打撃域ですが、曲面取付用ベースのモデルです。
購入前確認:「60だから同じ」と購入せず、ホッパーの取付面(平面/曲面)を確認してください。

RKV80PAR(バイブ・曲面取付)
より大きな打撃域+曲面取付
- 打撃エネルギー:
- 45.1~109 N・m
- 質量:
- 14.6kg
- 使用空気量:
- 0.60~1.40 L/回(ANR)
45.1~109N・mの80クラス。丸型ホッパーで60より大きな打撃域が必要な場合の候補です。
購入前確認:取付構造・補強・落下防止まで含めた設計が重要になります。

RKD30PB(ダイレクトタイプ)
直接打撃の小型側
- 打撃エネルギー:
- 5.5~13.1 N・m
- 質量:
- 1.7kg
- 使用空気量:
- 0.05~0.13 L/回(ANR)
RKV30PBと同じ5.5~13.1N・mの打撃域ですが、直接打撃方式です。
購入前確認:強さだけでなく、間接打撃か直接打撃かという方式で選び分けます。

RKD60PB(ダイレクトタイプ)
直接打撃・中~大型側の候補
- 打撃エネルギー:
- 20.6~49.0 N・m
- 質量:
- 10.7kg
- 使用空気量:
- 0.33~0.77 L/回(ANR)
20.6~49.0N・m。より大きな設備や閉塞対策で、直接打撃方式を選ぶ場合の候補です。
購入前確認:RKD60PB以上では補強リブの使用も案内されています。メーカー図面を優先してください。

RKD80PA(ダイレクトタイプ)
直接打撃・大型側
- 打撃エネルギー:
- 45.1~109 N・m
- 質量:
- 18.4kg
- 使用空気量:
- 0.60~1.40 L/回(ANR)
45.1~109N・mの大型側。機種サイズが大きくなるほど設計確認が重要です。
購入前確認:過剰な打撃力は設備への負担や騒音にもつながります。設備条件から決めてください。
AOC-1Bとは?電源を使わずリレーノッカーを制御
リレーノッカー本体だけでなく、打撃のON/OFFや作動間隔をどう制御するかも考える必要があります。AOC-1BはEXENのエアオペコントローラーで、ノッカー本体とは別カテゴリの制御機器です。


AOC-1B エアオペコントローラー
- 電源不要——エア供給だけで動作
- 手動バルブ操作後に連続運転、作動回数を調整
- リレー配管で最大3台を制御可能
- 使用圧力 0.3~0.7MPa、作動 12~60回/min
取付前に確認したい5項目
1. ノッカーの取付位置
小型円錐ホッパー、大型ホッパー、壁面付着、管内付着などで推奨位置は変わります。粉体が実際に付着・閉塞している位置を確認してください。
2. ホッパーの板厚・構造
打撃を与える以上、設備側の板厚と強度は重要です。型式選定は単純なホッパー容量だけではなく、板厚や設備構造まで含めて行います。
3. 補強板・補強リブ
EXENは型式ごとに補強板寸法を公開しています。RKD60PB以上などでは補強リブの使用も案内されています。記事を見て自己流で溶接寸法を決めるのではなく、メーカー図面・取扱説明書を使用してください。
4. 落下防止
メーカーは全機種について、付属の落下防止ワイヤーとシャックルによる固定を案内しています。高所やホッパー上部に取り付ける機器なので、落下防止は必須の確認項目です。
5. エア配管・操作
通常配管かリレー配管か、操作盤を何にするかも設備設計へ入れます。複数台を取り付ける場合は、AOC-1Bや専用操作盤との組み合わせも確認してください。
よくある選定ミス
「ホッパーが詰まるからノッカー」と即決する
粉体トラブルの種類によっては、ブラスター・フルイダイザーなど別方式が合う場合があります。
大きい型式なら間違いないと思う
過剰な打撃力は設備側への負担を増やします。設備条件からメーカー選定を優先してください。
RKVとRKDをサイズだけで比較する
同じ30・60・80クラスでも、間接打撃か直接打撃かが違います。
PB/PBR、PA/PARを見落とす
平面と曲面で取付ベースが変わります。
本体だけ買って制御を後から考える
打撃回数、複数台制御、電源の有無まで導入前に決める方がスムーズです。
購入前チェックリスト
- 粉体トラブルは壁面付着・閉塞・ブリッジ・ラットホールのどれか
- ノッカー方式が適していることを確認した
- RKV / RKDのどちらか
- 平面 / 曲面取付
- ホッパー寸法
- 板厚
- 粉体の種類・比重・粘着性
- 必要な打撃エネルギー
- 取付台数
- 取付位置
- 補強板 / 補強リブ
- 落下防止
- エア供給
- 操作盤
- メーカー図面・選定確認
よくある質問
リレーノッカーとは何ですか?
圧縮空気でピストンを作動させ、ホッパー・サイロ・シュートなどへ衝撃を与えて粉粒体の付着・閉塞を解消または防止するエアー式ノッカーです。
RKVとRKDの違いは何ですか?
RKVはピストンがベースを叩き、その衝撃を設備へ伝える間接打撃型。RKDはピストンの衝撃を対象へ直接伝えるダイレクトタイプです。
バイブタイプは振動モータと同じですか?
同じではありません。RKVはピストンによる瞬間的な打撃をベースから設備へ伝えるノッカーで、連続的な遠心振動を与える振動モータとは原理が異なります。
RKV60PBとRKV60PBRの違いは?
打撃エネルギー帯は同じ20.6~49.0N・mですが、RKV60PBは平面取付側、RKV60PBRは丸型ホッパーなどの曲面取付側です。
RKV80PAとRKV80PARの違いは?
どちらも45.1~109N・mの80クラスですが、PAは平面、PARは曲面取付用です。
RKV30PBとRKD30PBはどちらが強いですか?
公式仕様上の打撃エネルギーはいずれも5.5~13.1N・mです。強さだけでなく、間接打撃か直接打撃かという方式で選び分けます。
リレーノッカーはブリッジに必ず効きますか?
必ずではありません。粉体物性やホッパー形状によって適する対策は異なります。EXENも粉体トラブルごとにノッカー、ブラスター、フルイダイザー等を使い分けています。
AOC-1Bは何をする機器ですか?
電源を使わず、エアだけでリレーノッカーの運転・作動回数を制御する簡易操作盤です。リレー配管では最大3台の制御に対応します。
リレーノッカーの取付は自社でできますか?
取付には設備側の補強、溶接、規定締付トルク、落下防止、エア配管などの確認が必要です。メーカー図面・取扱説明書に従い、適切な技術者が施工してください。
まとめ|リレーノッカーは「型番」より先にトラブルと打撃方式を決める
リレーノッカーを選ぶときは、RKV20PかRKV30PBかと型番から入りたくなります。しかし正しい順番は、粉体トラブル確認 → ノッカー適否 → RKV/RKD → 平面/曲面 → 打撃エネルギー → 取付・制御です。
RKV20Pのような0.8kgの小型モデルから、RKV80PA/PARやRKD80PAのような大きな打撃域まで揃っているからこそ、「一番強い機種」ではなく設備に合う機種を選ぶことが重要です。購入前に型式と設備条件を整理し、メーカーの選定資料・技術相談も使いながら決めてください。
リレーノッカーを型式から比較
型番から入る前に、粉体トラブル・RKV/RKD・平面/曲面・打撃エネルギーを整理したうえで、設備に合う機種を選んでください。
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運営:株式会社トレード(グリーンクロスグループ)|本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。型式選定・取付はメーカー図面・取扱説明書・選定資料を優先し、規定外の圧力設定や稼働中設備への施工は行わないでください。価格・在庫・仕様は変動する場合があり、最新情報は各商品ページでご確認ください。










