看板製作や樹脂板加工、フィルム貼りの前処理で悩まされやすいのが、静電気によるホコリ付着や手あか・油分などの汚れです。見た目には小さなホコリでも、シート貼りやプレート看板の仕上げでは気泡・ゴミ噛み・仕上がり不良の原因になります。
この記事では、塗布式の静電防止剤として使われるヒシコートA・コートロンの特徴、使い方、選び方、注意点を法人現場向けに整理します。あわせて、導電マット、リストストラップ、除電ブラシなど関連する静電気対策用品も紹介しますので、社内の購買判断や前処理の標準化にお役立てください。
★ この記事の即答
ヒシコートA・コートロンは、静電気によるホコリ付着を抑える塗布式の静電防止剤。看板製作・樹脂板加工・フィルム貼り前の前処理に使われます。ヒシコートAは三菱ケミカルインフラテック、コートロンはタキロンシーアイの商品で、コートロンはPVC・PET・PP・PE・ABSなどに利用できるとされています。 どちらも布等に染み込ませて薄く均一に塗布。火気厳禁のアルコール類で換気・保護具・SDS確認が必要、アクリル板はクラックの恐れがあるため要注意です。電子部品や作業者のESD対策では導電マットやリストストラップ等の併用も検討します。
- ・ホコリ付着を抑える塗布式静電防止剤(看板・樹脂板・フィルム貼り前処理向け)
- ・ヒシコートA=三菱ケミカルインフラテック/コートロン=タキロンシーアイ
- ・コートロンはPVC・PET・PP・PE・ABSなどに利用可(公式)
- ・布等に染み込ませて薄く均一に塗布
- ・「油脂汚れ除去」は強力脱脂剤ではなく前処理清掃の一環として捉える
- ・火気厳禁・換気・保護具・SDS確認が必要
- ・アクリル板はクラックの恐れ → 必ず素材適合・試し塗り
- ・電子部品・作業者のESD対策は導電マット・リストストラップ等と併用
ヒシコート・コートロンを探す人は何に困っている?
看板・樹脂板の表面にホコリが付いて仕上がりが悪くなる
プラスチックは一般に電気を逃がしにくく、摩擦などで帯電すると静電気引力でホコリや汚れを吸着しやすくなるとされています。拭き取ろうとして逆にホコリが付くこともあり、シート貼りやプレート看板の仕上げでは白濁・異物混入・気泡の原因になります。
フィルム貼り・シート貼り前の油脂汚れを落としたい
- 手あか・油分の付着
- 保護フィルムを剥がした直後の静電気
- 拭き取り後の再付着・貼り込み時のゴミ噛み
ヒシコートとコートロンのどちらを買えばよいか迷っている
「どちらが絶対に優れている」ではなく、普段使う材料・メーカー指定・社内手順・まとめ買い単位で選ぶのが現実的です。詳しい比較は後半の表で整理します。
静電防止剤・帯電防止剤とは?何を防ぐためのもの?

静電気があるとホコリが寄りやすくなる
透明樹脂は絶縁性が高く、一度帯電すると電気を逃がしにくいため、空気中のホコリや微粒子を引き寄せやすくなります。特に出荷直前・展示直前の最終工程での帯電は、仕上げを台無しにしやすいポイントです。
看板製作・樹脂板加工ではなぜ前処理が重要?
- アルミ複合板へのシート貼り
- 塩ビ板・PET板・PP板などの仕上げ
- 店舗サイン・プレート看板、ディスプレイ什器
- 工場内の透明パネル・保護カバー
「静電防止」と「帯電防止」はどう違う?
現場では似た意味で使われることが多いですが、帯電防止は「物体に電気がたまるのを抑える対策」、静電気対策は「帯電・放電・ホコリ付着・電子部品障害などを防ぐ広い対策」と整理すると分かりやすいです。
ヒシコートAとは?特徴と向いている用途
三菱ケミカルインフラテックの塗布式静電防止剤
ヒシコートAは1L規格で、商品ページ上では成分がエタノール(80〜90%)・メタノール(10〜20%)・2-プロパノール(1〜5%)、第四類アルコール類・火気厳禁、布等に染み込ませて使用、と記載されています。
看板・プレート・樹脂板の仕上げ前処理に向く
アルミ複合板や樹脂板へのシート貼り、表示板・プレート看板の仕上げ前に、静電気によるホコリ付着を抑えたい現場で検討しやすい商品です(アクリル板は要注意)。
1L単品と10本入の使い分け
- まず試したい:1L単品
- 日常的に使う看板製作・加工現場:10本入
- 複数作業台・複数拠点で使う:ケース導入
コートロンとは?特徴と向いている用途
タキロンシーアイの無色透明帯電防止剤
コートロンは公式サイトで「無色透明帯電防止剤」として掲載され、RoHS対応・REACH対応、1Lポリ容器(6本/箱)と案内されています。
PVC・PET・PP・PE・ABSなどに使いやすい
公式サイトでは、PVC・PET・PP・PE・ABSなどに利用できる旨が記載されています。塗布量の目安は1㎡あたり5mL(約3g)で、1本(1L)あたり約20㎡が目安とされています。
1L単品と6本入の使い分け
- まず試したい:1L単品
- 樹脂板加工・ディスプレイ製作で継続使用:6本入
- タキロン系プレートと合わせて管理したい場合に
効果持続は使用条件・環境に左右される
公式Q&Aでは、塩化ビニルタキロンプレートに塗布した場合の帯電防止機能持続時間は2〜3週間程度とされています。ただし使用条件・環境によって異なるため、定期的な再処理を前提に運用すると安心です。
ヒシコートAとコートロンの違いは?

| 比較項目 | ヒシコートA | コートロン |
|---|---|---|
| メーカー | 三菱ケミカルインフラテック | タキロンシーアイ |
| 分類 | 塗布式静電防止剤 | 無色透明帯電防止剤(RoHS/REACH対応) |
| 容量 | 1L | 1L(1000mL) |
| まとめ買い | 10本入あり | 6本入あり |
| 使い方 | 布等に染み込ませて使用 | 布等に染み込ませて使用(目安1㎡=5mL) |
| 向く現場 | 看板製作・樹脂板・プレート加工・フィルム貼り前処理 | PVC・PET・PP・PE・ABSなどの樹脂板加工・仕上げ前処理 |
| 注意点 | 火気厳禁・アクリル板使用注意 | 火気厳禁・アクリル板使用注意 |
| 向く購買担当 | 看板製作現場の定番として導入したい | タキロン系樹脂板と合わせて管理したい |
静電防止剤の基本的な使い方

1. 使用する素材に適合するか確認する
最初に小さな目立たない部分で試します。特にアクリル板は、ヒシコートA・コートロンの商品ページのどちらにもクラック等の不具合の可能性が記載されているため要注意です。
2. 表面の大きな汚れ・ホコリを先に除去する
いきなり塗らず、まず表面のゴミ・粉じんを除電ブラシなどで除きます。
3. きれいな布・ネル・ガーゼなどに染み込ませる
ヒシコートA・コートロンともに、布等に染み込ませて使用する旨が記載されています。汚れた布は再付着の原因になるため、清潔な布を使います。
4. 拭きムラが出ないよう薄く均一に塗布する
コートロンの公式Q&Aでは塗布量の目安として1㎡あたり5mLが示されています。ヒシコートAについては商品ページ・メーカー資料・現場ルールを確認してください。
5. 火気・換気・保護具に注意する
火気厳禁のアルコール類のため、着火源から遠ざけ、換気の良い場所で使用し、保護手袋・保護眼鏡などを着用します。引火性・眼刺激などの危険有害性があるため、SDSの記載に従ってください。
6. SDS・商品ページ・現場ルールを確認する
成分・取扱い・保管・廃棄は製品ごとに異なります。導入前にSDSを取得し、社内の安全ルールに沿って運用してください。
用途別|どの商品を選ぶべき?
| 目的・現場 | おすすめ |
|---|---|
| 看板製作でまず試したい | ヒシコートA 1L |
| 看板製作で継続使用する | ヒシコートA 10本入 |
| PVC/PET/PP/PE/ABS等の樹脂板 | コートロン 1L |
| 樹脂板加工で継続使用する | コートロン 6本入 |
| 作業者・作業台・電子部品の対策 | 静電気対策用品(導電マット・リストストラップ等) |
おすすめ商品紹介
メイン:ヒシコート・コートロン





関連:静電気対策用品をジャンル別に
塗布剤だけで完結する場合もありますが、電子部品・作業者・作業台・床・保管・クリーンルームまで含めたESD対策では、次の用品の併用が検討されます。
① 入口・設備・区画の対策




② 床・作業台・椅子まわりの対策




③ 作業者の対策






④ 仕上げ・清掃・除電



⑤ 梱包・保管・クリーンルーム関連



購入前チェックリスト

- 使う素材は何か(アクリル板ではないか、クラックの恐れはないか)
- 目的は看板製作・樹脂板加工・電子部品対策のどれか
- 単品で試すか、まとめ買いか(10本入/6本入)
- 火気を避けられる作業環境か・換気できるか
- 保護手袋・保護眼鏡を用意できるか
- SDSを取得・確認したか
- 塗布の効果は一時的(数週間程度)と理解し、再処理を前提にできるか
- 導電マットやリストストラップなど、併用が必要な範囲はどこか
よくある質問(FAQ)
ヒシコートとコートロンは何に使うものですか?
ヒシコートとコートロンはどちらを選べばよいですか?
アクリル板に使えますか?
コートロンの効果はどれくらい持続しますか?
油脂汚れ除去にも使えますか?
静電気対策はヒシコート・コートロンだけで十分ですか?
火気や換気で注意することはありますか?
まとめ
ヒシコートA・コートロンは、看板製作・樹脂板加工・フィルム貼り前の「静電気によるホコリ付着」を抑える塗布式静電防止剤です。選ぶ際は普段使う材料・メーカー・まとめ買い単位で判断し、火気厳禁・換気・保護具・SDS確認、アクリル板への注意を守ってください。効果は一時的なため再処理を前提にし、電子部品や作業者まで含めたESD対策では導電マット・リストストラップ・除電ブラシ・帯電防止バッグなどの併用も検討しましょう。価格・在庫・仕様は変動するため、最新情報は商品ページでご確認ください。
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運営:株式会社トレード(グリーンクロスグループ)|本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。 火気・換気・保護具・SDS確認、アクリル板への素材適合は必ず各製品の商品ページ・メーカー情報・現場ルールでご確認ください。電子部品・防爆環境では専門基準・社内ルールに従ってください。
